── |
アメリカ版と日本版の違いはあるんですか? |
田邊 |
『プライム』のほうは結構変えてるんですよ。アメリカ版のときは発売日に間に合わせるためにあきらめたことがあって、日本版
ではそのような部分を足しました。 |
── |
ほう。 |
田邊 |
でも若干なので、普通に見てたらわからないようなところなんです。例えばボスの細かい仕様や、プレイしていると「あそこに行け」とかヒントが出るようになってますけど、日本版のほうがヒントが少なめになってます。だから、アメリカ版のほうはあまり悩まずにさっさか進めるようになってるんです。それは、ユーザーに対してわかりやすくしてほしいという、アメリカのマーケティング担当者からのリクエストもあったからなんですけど、『メトロイド』ってもともとうろうろするゲームじゃないですか。だから日本版のときは、あまりヒントを入れすぎると面白くなくなるんじゃないかってことで、あえてはずしたんですね。 |
山本 |
シリーズの、壁をしらみつぶししていくような感覚をそのままキューブ版にももっていこうと。 |
田邊 |
それに、敵の難易度やアイテムの発生率なんかも日本版のほうがきびしいんです。 |
山本 |
珍しいパターンで。 |
山本 |
サウンド面で言うと、オープニングには英語のナレーションを入れてるんですよ。それに、ボス戦の一部やエンディングの前のBGMも作り変えています。 |
── |
『フュージョン』のほうはアメリカ版と違った部分はあるんですか? |
坂本 |
『フュージョン』のアメリカ版は、難易度選択ができません。日本版は、「イージー」と「ノーマル」が選べて、それで「ノーマル」をクリアすると「ハード」が出てくるようになってるんです。そしてゲーム中のメッセージですが、大人の方から小さい子供まで、色んな層にプレイしてもらえるようにと、「オトナむき」と「コドモむき」を選べるようにしたんです。 |
── |
「コドモむき」はとても親切ですよね〜。たとえばアクセスという言葉の後で、カッコつきで(コンピュータとはなすこと)って
書いてあったりとか(笑)。 |
坂本 |
ワクチンは(クスリのようなもの)とかね(笑)。 |
── |
あれ読んで、ニンテンドードリームも記事を書くときに参考にしないといけないかなと(笑)。 |
坂本 |
そのように、小さな子供が遊ぶことを想定して、難易度設定を可能にしました。
さらに「コドモむき」でクリアしたら、「オトナむき」とは違ったご褒美が出るようになっているんです。『メトロイド』ではクリアタイムに応じて、サムスが着替えるというのがお約束ですけど、『フュージョン』ではサムスが着替えたポスター画面というご褒美が出てきます。日本版にはアメリカ版になかった6種類のポスター画面が追加されています。それで「コドモむき」でクリアしたら、サムスの幼少時代と現在のサムスを一緒に描いたポスター画面が出てきたりするんですよ。 |
── |
で、「オトナむき」でクリアすると? |
坂本 |
海外版と同じ。ちょっと足してある部分はありますけど。やっぱりマリオクラブなんかでプレイしてもらうと、とんでもないヤツがいて(笑)。「アイテムをたくさんとって、それで早くクリアするよりも、エネルギータンクを1個だけでクリアするほうがエライんちゃうか」なんて意見があって、それで足したりとか。だから全部で13種類入ってるんですね。 |
── |
ということは、大人の人も「コドモむき」でプレイしたほうがいいということですね。 |
坂本 |
そうですね。文章もしっかり書いたつもりですし、若干笑えるところもあるんで、やってもらえたらええかなと。 |
── |
『プライム』のほうはエンディングは何種類あるんですか? |
田邊 |
3種類ですね。クリアタイムは関係なくって、アイテムを何パーセントとったかというところで分けてまして、74パーセントまでを普通にしてるんですよ。で、75パーセント以上にすると、最後にサムスの顔が見られると。で、さらに100パーセントにすると…、それは秘密(笑)。 |
── |
少しヒントだけでも(笑)。 |
田邊 |
実は次回につながるような30秒ほどのムービーが入ってたりするんです。 |
── |
次回というのは『プライム』の続編のことですね。その話はまた後ほどということで(笑)。 |
田邊 |
はい(笑)。 |